ふるさと銀河線が廃線

昨日 NHK で、北海道のふるさと銀河線最後の最終列車が出るというので、中継をしていました。列車の行き先を見ると「置戸」行き。


ここでふっと思い出しました。


「あ、この線がタコ部屋・監獄部屋の線か」


タコ部屋と聞くと「合宿などで大部屋で雑魚寝」というイメージを思い浮かべますが、本当のタコ部屋は悲惨です。

監獄部屋
明治43年というと、端野から緋牛内には、密林の中を通らねばいけなかった。 大きな楡の木や白楊の木があって、入植地にも根っこがたくさん残っていた。
 端野から緋牛内へいく中間の常呂川の鉄橋と、緋牛内の入口と、ずい道の3箇所にタコ部屋があった。 緋牛内入口の手前の崖を赤い腰巻きをフリマラ(下半身丸だし)につけたタコが、高い崖上から土を崩したり、トロッコで土を積み出す仕事をしてました。
 タコ部屋のそばの柳の木にしばりつけられていたタコは、片目がつぶれるほどはれあがり、釘のついた板で叩かれて肩や背中に血が噴き出し、黒くなってこびりついていました。 釘のついた板は柳の木にたてかけてありました。 顔が紫色にはれあがったタコは、おそらくは死んだのではないでしょうか」
 逃亡に失敗して見せしめの私刑をうけたタコであったかもしれない。 このタコ部屋も、崖で逃亡を防ぐような地形に建っていた。

北海道の開拓というと「屯田兵」を思い浮かべますが、屯田兵はこの銀河線開通の数年前に解隊。屯田兵は北方ロシアの抑えをしつつ、未開拓の土地を開墾して定着するのが目的。
タコは、北海道を切り開くのが目的。
同じ開拓でも天と地の開きがあります。

  • タコ本人からの聞き取りはこちら

モノグラフィ事項索引
このページから「監獄部屋事情1」・「監獄部屋事情2」・「監獄部屋事情3」をご覧ください。


銀河線の線路の下にタコの遺骨が埋まっているようです。これから線路を取り除く作業に入ったら、遺骨が出てくるかも知れません。
供養されると良いですね。合掌。