W-ZERO3 es と W-OAM 対応 SIM
いや〜。W-ZERO3 es が発表されましたね!
電話としてみた場合なかなか良さそうな端末。
ところで、この↑の記事を読むと、
「W-OAMに対応したW-SIMを装着すればハードはそのままで高速化が図れる」と八剱社長はコメント。
と書かれていますが、大丈夫でしょうか。
というのも先日同僚と話していて、
「W-SIM は W-ZERO3 と何でつながってるの?シリアル?」と言った。
W-ZERO3 の接続の設定などを見ると、W-SIM はシリアルポートに接続されたモデムとして認識されています。
恐らくシリアル接続なのでしょう。
もし普通のシリアルならば W-ZERO3 ⇔ W-SIM 間の転送レートは、最高で115.2Kbps。
PHS は x1 で 32Kbps。これは物理層のレートなので、実際は 29.2Kbps となる ( W-SIM → W-ZERO間のレート。確か、うろおぼえ。 )
という事は、理論上
PHS 接続速度 | W-SIM → W-ZERO間のレート |
x1(32Kbps) | 29.2Kbps |
x4(128Kbps) | 116.8Kbps |
x8(256Kbps) | 233.6Kbps |
となる。
PHS の接続スピードが理論値とおり 116.8Kbps ( x4 の場合 ) 出てしまうと、W-ZERO3 ⇔ W-SIM 間の接続スピードがネックになってしまいます。
つまり PHS がいくら高速に通信をしても、W-ZERO3 の取り込み速度が遅ければ、意味が無くなってしまうということです。
W-ZERO3 のシリアル接続が 115.2Kbps 最高だと、x4 はぎりぎりですね。x8 ( 256Kbps ) は、ぜんぜん間に合いませんね。
とは言うものの、実際には理論上のスピードは出るわけがなく、実測した値では x4 で 74.32Kbps 程度( 大体 60% 程度) のスピードが出ています。
PHS のスピードが理論値の 60% として計算すると、x8 → 140Kbps 程度。
PHS スピード | 理論値 | 60%の値 |
x4 | 204Kbps | 122.4Kbps |
x8 | 408Kbps | 244.8Kbps |
となりますので、W-ZERO3 のシリアル接続は 115.2Kbps 以上が必須・・・
念のため調べてみると、
W-ZERO3 や es に搭載されている PXA27x CPU は、シリアル x8 転送をサポートしているので 最大 900Kbps の転送が CPU の仕様上可能になっています。
実際に 115.2Kbps 以上のスピードが出るかどうか・・・レジストリを調べてみますか。